後知恵バイアス

後知恵バイアス

コメンテーターや、部下に説教する上司、実際に行動していない人たちは、物事を上手く進められなかった人に対して「なぜそんなバカな選択・ミスをするんだ」といった内容の批判をしてしまうことがあります。

相手が愚かに見え、自分だったらもっと上手くやれるのにと思ってしまう。人はこういった心理状態によく陥ります。このような心理状態は、心理学の分野で認知され、名称がついています。

結果を知ったあとで、あたかもその結果を自分は分かっていたかのように錯覚してしまうこと。物事が起きたあとで、その結果は予測できたと考えること。こういった心理現象は「後知恵バイアス」と呼ばれます。

後知恵バイアスが起きる原因としては「曖昧な記憶」、「自分の能力への過信」、「情報不足」などが挙げられます。

物事が起きた後に以前自分が考えていた内容を詳細に思い出すことは、どうしても結果の影響を受けてしまうので少々困難です。結果が不確実なものである場合、人は少なからず不安な気持ちを抱え、その気持ちはさまざまなケースを想像させます。

ただ漠然と頭の中で挙げた無数の選択肢の内の1つと実際の結果が合致するだけで、まるで自分は予言していたかのように錯覚し「やはり自分が思っていた通りだ」と感じてしまうことがあります。予測を1つに絞る必要がなく、いわば後出しジャンケンのようなもので、批判する側は絶対的に有利な立場にあります。

物事を実行する当事者は、無数の選択肢から1つに絞り、実際にやるべきことを1つずつ確実に処理していかなければなりません。さらに、当事者でなければ分からない細かな苦労や障壁もたくさん出てきます。

人に自分のことを評価させたら、大半の人が本音では「自分は平均より上である」と考えていると、心理学の研究で明らかになりました。多くの人は自分の実力を過大評価する傾向にあります。自分の実力を客観的に測ることができないので、他人の実力も見誤るのでしょう。

この後知恵バイアスの状態に支配され常態化すると、自分のやり方こそが正しいと信じ込み、それ以外の方法を簡単には受け入れられない性格が出来上がってしまいます。こういった性格では他者と信頼関係を育むことは難しく、他人に対してイライラを感じることが多くなってしまうので、なにより自身の幸福度が著しく低下します。

「そう言うと思っていたよ」
「ほら、やっぱりダメだっただろ」
「これはこうじゃなきゃいけないんだ」

このようなセリフは相手に大きなストレスを与え、追い詰める言葉です。あらかじめ予言でもしていない限り、挑戦した人を軽々しく批判するというのは、考え物のように思います。

Kenta

1992年生まれ、兵庫県在住。本業は個人事業主で、小規模団体の会計請負事業をやっています。ニュースや書籍を読むことが大好きなので、それらで得られた生き方に役立つであろう情報を皆さんとシェアできればと思います。

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