【もはや日本は不寛容社会?】自己責任論はほどほどに

【もはや日本は不寛容社会?】自己責任論はほどほどに

昨今の日本社会、特にネット上のコメントではより顕著に、自己責任論が幅を利かすようになってきたと感じます。

また、今では政治家や著名人が失言をしようものなら、メディアやインフルエンサーに取り上げられ、関係各所まで飛び火し、その人の仕事に支障をきたすようになりました。

社会全体として、他人に対しての寛容性は失われつつあります。

SNSという発明が、このような状況をつくり出すに至った大きな要因の1つになっていることは、まず間違いないでしょう。世界中どこにいても、24時間瞬時に不特定多数の人間と意見交換ができる今の時代では、自己責任論が以前より強まるのはしょうがないのかもしれません。

そこで1つ気になるのが「自己責任」という言葉の使い方です。

たとえば、投資の世界には「自己責任原則」という用語があります。これは、投資家たるもの金融商品の取引判断を誤り、たとえ大きな損失を被ったとしても、それらは全て自らの責任で負担する原則のことをいいます。株式市場に参入する場合などは、リスクを十分に理解した上で最終的に自分の判断の下、決断を行わなくてはなりません。

現在の日本社会で叫ばれている自己責任論は、もともと皆が属している世界で、本人にそれを行う正当な権利がある行動や、そもそも個人の力ではどうにもならないことにすら「自己責任」という言葉の切っ先を向けて、非難・抑圧・突き放しをしてしまっている状態に思えます。

新型コロナウイルス騒動でも、日本人の特徴が浮かび上がりました。

大阪大学の三浦麻子教授らの研究グループが2020年に行った調査によると「新型コロナウイルスに感染する人は自業自得だと思う」と考える人の各国の割合は、以下のような結果となりました。

【日本】11.5%
【中国】4.83%
【イタリア】2.51%
【イギリス】1.49%
【アメリカ】1.0%

このデータでは、日本人は他国の人に比べて感染者自身に責任を求める傾向が抜きん出て強いです。その割合の差は、実にアメリカ人の11.5倍。

諸外国では基本的に、新型コロナに感染することについては早くから不可抗力と認識されています。しかし日本では、今でこそ感染が一般化してきたのでそれほどでもなくなりましたが、2020〜2021年頃は大変でした。

一般企業で同僚が新型コロナに罹ろうものなら、心配よりも先に「あいつはきっと感染対策を怠り遊び歩いていたんだろう」といった噂話に花が咲き、疑惑の目を向けられた、などの報告がネット上で相次ぎました。新型コロナに感染したことによって会社を解雇された、という事例も存在します。

貧困問題や他人とうまく関われない人に対してであったり、犯罪の加害者と被害者、有名人の異性関係などにインターネットを通じて第三者が辛辣な意見を述べる、という状態が当たり前になっています。

日本は現状、経済成長が見込めませんし、このままでは社会福祉制度の維持でも大きな問題が出てくるかもしれません。メディアの報道テーマやネット上のコメントを見ていると、日本社会の先行きを暗示しているようで非常に心配な気持ちです。

Kenta

1992年生まれ、兵庫県在住。本業は個人事業主で、小規模団体の会計請負事業をやっています。ニュースや書籍を読むことが大好きなので、それらで得られた生き方に役立つであろう情報を皆さんとシェアできればと思います。

未分類