海外の例なのですが、地元の人から「魔のカーブ」と呼ばれる自動車同士の事故が頻発する場所があり、このカーブでは正面衝突の事故もよく起きていたそうです。
そのカーブは急ではありますが、特に見通しが悪いわけではなく、ガードレールや道路の照明、センターラインもきちんと整備されています。
事故件数を減らすため、いよいよ行政が対策に乗り出します。
地元の人たちに意見を聞くと「ミラーを設置してほしい」「注意を促す大きな看板を立てればいい」「標識が必要だ」などの声があり、いくつか実践したのですが、大した効果は得られませんでした。
しかし、ある方法を施したことによって、この場所での事故件数は激減することになります。
その方法とは一体なんでしょうか。もしよろしければ、一度考えてみてください。
「道幅を広くする」「信号機を設置する」「警察官に交通整理をさせる」などの対策方法だと、問題は解決するかもしれませんがコストが高くついてしまいます。
解決策はもっと簡単で、お金もそれほどかからない方法でした。
答えは「ガードレールを取り外して、センターラインを消した」です。
センターラインがなくなると、カーブに差し掛かった運転手は対向車が来ていた場合、大幅に減速するようになりました。
共通の指標がないので、対向車同士は相手を信用することができず、慎重にならざるを得なくなったのだと思われます。
もちろんセンターラインは基本的には安全性に寄与します。ですが、この「魔のカーブ」というポイントでは運転手を過信させ、逆に安全性を奪うものになってしまっていたのでしょう。
このような事例を参考にして、日本の一部自治体でも特定の箇所でセンターラインを消す動きが起こっています。
問題があるとき、私たちはどうしても何かをプラスして対処しようと考えがちですが、時には現状からマイナスすることも必要です。
キャパシティが決まっている場合なんかは、マイナスすることによって余裕が生まれます。
たとえば本来、物というのは生活を豊かにするために作られているはずなのに、満ち足りた現代においては余分な物を持ちすぎることによって、逆に生活の質が落ちている事例も珍しくありません。
また、世界の名だたるリーダーたちが重視している考え方として「何をするかより、何をしないかだ」というのがあります。
大きなことを成すには、多くの時間が必要です。
自分が今その物事に費やしている時間は、自分の人生にとって本当に必要なものなのかをよく考え、なくてもいいと判断されたものに関しては積極的にマイナスしていき、余裕をつくっていきましょう。